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研修報告:NGO・市民社会組織のための危機管理・安全管理研修(東京 6月)

開催報告:第3回初級レベル安全管理者向け・現地派遣者向け研修in東京(6/7-8

 JICANGO等活動支援事業である本研修の第3回は、前回同様全国各地域の団体の参加枠を設けた上で、20196月に東京で開催されました。過去2回の開催を通じて、「平日の方が参加しやすい管理者の方もおられる」との声を受け、今回は安全管理者向け研修を金曜に、現地派遣者向けは土曜に開催しました。過去最多となる、2日間でのべ56名の方々の参加を頂きました。以下概要です:

 【日時】201967日(金)、8日(土)

【場所】聖心女子大学4号館グローバルプラザ(東京都渋谷区)

【講師】

市川斉((公社)シャンティ国際ボランティア会

藤崎文子((特活)シャプラニール=市民による海外協力の会)

【参加者・団体数】

安全管理者向け研修:28名、19団体

現地派遣者向け研修:28名、17団体

 

今回も首都圏に加えて愛知、京都、大阪、沖縄の各地域から、開発、人道支援に関わる様々な団体からご参加されました。多様な背景と経験を持つ方々が相互に経験と知見を共有し、同様の課題に取り組んでいることを相互に知る機会となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【参加者の声】頂いたご意見は、以後の研修の改善にできる限り繋げるようにしています。

 <安全管理者向け研修>

・今後計画や規定策定についてアドバイス頂けるのことで心強い。団体のプラン策定ワークショップを開催して頂けたら嬉しい。

・後半部分は個別の作業がほとんどだったが、全体での共有の時間があってもいいと感じる。

→(主催者コメント)以後の研修では、内容を一部見直し、後半も共有の時間を設けるようにしました。

 

・大変学びと刺激の多い半日だった。

・「管理者向け」と言うより、危機管理・安全管理の概要について取り扱われた印象であり、研修名とのギャップを感じた(同様の意見3件)。

→(主催者コメント)本研修の内容は、初級と位置付けております。より詳細の内容は、中級と位置付けているSecurity Risk Management(SRM)研修への参加もぜひご検討下さい。また、2種の初級研修への参加者要件については、過去の参加者・関係者より、2日間とも研修に出た方が学びになるとの声を多く頂いており、原則として両日の参加を推奨しております。ただ、今回のご意見を受け、安全管理者向けについては、原則として2年以上の職歴という要件を新たに設けました。しかし、団体として新人職員の方を参加させたいとの希望を頂いた場合には、同じ団体の経験者と同じグループでワークをする等の方法で、引き続き定員に空きがある限りご参加頂ければと考えています。

 

・事前の準備としては、単にチェックリストを行うだけではなく、自団体の安全管理の体制などを調べておき、プレゼンをするなどはどうか?

→(主催者コメント)時間の制約から、グループワーク内での共有となる可能性がありますが、可能な方にはご準備の上、ご参加頂けるよう、呼びかけを試みます。また、JaNISSでは、2ヵ月に1度の『全体会合』で「NGO安全基準チェックリスト」を実施したうえでの経験や課題の共有を、各JaNISSメンバー団体間にて実施しています。ご関心がおありでしたら、全体会合へのご参加、あるいはJaNISSメンバー加入についてお問い合わせ下さい。

 

・1年以上勤務するスタッフには人材育成のうえでも安全管理研修に参加するシステムを業界内に定着できればと思った。

・安全管理計画のサンプルと、例えばその中から突っ込みどころを見つける研修等があればと感じた。

→(主催者コメント)計画策定に関するワークショップの要望は、以前から頂いており、新たな研修やワークショップ等に結び付けられるよう、検討しております。

<現地派遣者向け研修>

・有料にして良いクオリティだと思った。ありがとうございました。

NGOの様々な団体が横断的に安全管理についてのノウハウや経験を共有できる機会がもっと増えると良い。

・アジア地域の事例が多かったが、他地域の事例についても知りたい。女性が巻き込まれやすい犯罪や対策について伺える機会があればありがたい。

→(主催者コメント)地域の事例については、講師や参加者の経験によりどうしても一定の傾向が出てきますが、引き続き複数の大陸・地域の例をできるだけ取り上げられるよう、取り組んで参ります。また、ジェンダーに基づく暴力等に特化した内容は、中級のSafety in the Field(SIF)研修にて扱っております。

 

・他者が実際にこういう事態直面した時にこうしてみた等の具体的な対応例を知りたかった。これは上手く行った、これは失敗したを含めて。

→(主催者コメント)JaNISSメンバー団体の全体会合では、2ヵ月に一度ニアミス事例を共有する勉強会を開催しております。ご関心があれば、全体会合へのご参加、JaNISSメンバー加入についてお問い合わせください。

 

・ワークショップにより横並びの人々からの意見を聞くことも重要だが、プロから一段上の対策等をレクチャーしてもらう形式を加味するとよい良い形式かと思った。

→(主催者コメント)ご意見を受け、以後の研修より全体の時間配分をさらに見直し、各ワークの後に経験ある講師からコメント等をする機会を増やせるようにしております。

 

・現地派遣の際に不可欠なリスク評価と対策について、ワークショップ形式で実践的に学ぶことができ非常に良かった。

・起こり得るリスクに各日かつ冷静に対処できるよう、自分の身は自分で守ると言う意識を持ってリスクマネジメントをする必要性を強く感じた。