一般的な研修コース紹介

研修提供団体については「直接参加型研修」ページを参照。

1.Security Risk Management Training(安全管理者向け研修)

期間
3-4日間
参加対象者
上級及び中堅管理職(マネージャー)で、事業地(フィールド)での団体のスタッフ、資産の安全管理に責任を有する方:現地事務所長、事業部長、安全管理責任者(セキュリティ・マネージャー/アドバイザー)、安全管理担当者(セキュリティ・オフィサー)等
コースの目的
・治安が不安定な地域における人道及び開発事業の管理者に、人道支援の安全管理とリスク管理のテクニックや手法を紹介することです。
・重点が置かれるのは、このような場合に重要な3つの分野、すなわちセキュリティ・リスク・アセスメント、セキュリティの計画と計画作り、そして危機的事態の管理です。
主な内容
脅威・脆弱性とリスクを評価する手法、安全管理計画と計画の立案、危機的事態の管理、安全性向上のためのパートナーシップ、情報管理と報告・メディア対応など

2.Hostile Environment Awareness Training(HEAT)(敵対的環境への意識向上研修)

期間
3-5日間
参加対象者
中程度及び高い危険度の国々や、通常より犯罪率が高い地域に駐在したり、頻繁に出張する方々。
コースの目的
・参加者が危機的な状況において生き残り、危険度の高い地域で自分自身の安全を確保できるようにすることです。
・参加者は、潜在的なリスクを軽減し、脅迫、負傷、人質、テロ攻撃、武力紛争等の事態に直面しても、冷静に対処できるだけの知識とスキルを身につけられるようにします。
・情勢が複雑化し、敵対的な環境で活動したり、渡航する団体や個人は、日常的にリスクに晒され、多くの場合命に関わる事態となります。そして、団体やプログラムの評判にも重要な負の影響が生じることも起こり得えます。例え武力紛争がまだ発生していなかったり、敵対的行為が止んでいる地域を訪れる場合も、その国の情勢や紛争の調停状況が不安定な場合、突発的に治安が悪化することもあり得るため、受講が強く推奨されます。
主な内容
情勢と状況分析、リスク評価、渡航準備と渡航時の安全、武器への対処、紛争状況での対応、応急措置、群衆への発砲対処、地雷と紛争遺棄物への対処、通信連絡と報告、誘拐リスクの軽減と誘拐時の対処、ストレス管理、性的暴力への対処、1日のフィールド研修等

3.Personal/Field Security Training(個人向け現場での安全対策研修)

期間
1-2日間
参加対象者
中程度の危険度の国々や、通常より犯罪率が高い地域に駐在したり、頻繁に出張する方々
コースの目的
・各個人が安全対策上困難な地域に、渡航して活動するための準備ができるよう、十分な識付けを行い、必要な情報、スキが得られるよう構成されています。
・参加者は、自分が直面する可能性のある脅威や危険要因を知り、より安全にいられるためにリスクを軽減するために必要なスキルや手順、知識を学びます。
主な内容
HEATと基本的に同様ですが、内容はより一般的で、通常屋外での研修は行われません。

4.Crisis Management Training / Critical Incident Management Training(危機管理研修/危機的事態管理研修)

期間
1-2日間
参加対象者
団体の上級及び中堅管理職レベルの方々。
コースの目的
・Security Risk Management Trainingの内、危機管理に特化した内容。
・参加者が、危機管理の理論と実践的側面に習熟し、チームとして危機に対応できるようになることを目指します。管理職スタッフが、様々な危機において状況や事態を管理するための枠組みを事前に持つことができるようにします。
・参加者は、危機管理メカニズムを実践に応用するために必要な知識を増やして、団体におけるチーム構成、役割、手順、意思決定について、以前よりも戦略的な対応法を立案できるようになります。
・所属する団体が、危機に際してどのように他の機関と協調して動けるのか、またこれらの協調体制を団体としてどう活用できるのか、知識とスキルを身につけることができます。

5.その他内容・対象を特化した研修の例

  • CEO Security Management Awareness(団体経営者向け安全管理意識向上研修)-半日
  • Security Finance and Budgeting Training(安全管理の会計と予算管理研修)-1日
  • Security Focal Point Training(セキュリティ・フォーカルポイント研修)-1日
  • Mine and Remnants of War Awareness(地雷及び紛争遺棄物の意識向上研修)-半日
  • Kidnap Survival and Risk Reduction(誘拐での生存とリスク軽減研修)-半日
  • Driver Training(ドライバー研修)-1日
  • Guard Training(ガード研修)-1日
  • Information Analysis and Geographical Information systems(情報分析とGIS研修)-1日
  • Training of Trainers(トレーナー研修)-2-3日

 

eCentreが提供する研修

申込についてはUNHCR駐日事務所に問い合わせの他、JaNISSウェブサイトでも案内予定。

1.Security Risk Management(安全管理者向け研修)

コースの目的
本研修では、各団体の管理者が事業実施・継続の必要性と職員の安全とのバランスを分析するための手法を紹介します。脅威とリスクの評価、安全管理計画と計画の立案、危機的事態の管理法などに焦点を当てて、責任者が系統的にリスクの判断と、それを軽減する方法を学びます。研修は参加型であり、事例や実際の経験をもとに作成された模擬訓練を通して、参加者が技術を習得することを目指します。
主な内容
人道援助を取り巻く安全環境の理解、管理者の責任と安全管理に対する説明責任の理解、脅威・脆弱性とリスクを評価する手法、安全管理計画と計画の立案、危機的事態の管理、安全性向上のためのパートナーシップ、情報管理と報告・メディア対応、自己と同僚のストレス管理など。

2.Safety in the Field(個人向け現場での安全対策研修)

コースの目的
現場で働く人道支援関係者が直面する様々な危険に、どのように対応するか、実際の経験をもとに作成されたシュミレーションを通して習得するようにデザインされています。訓練は、情勢不安定な現場での活動によって直面する問題に対応するための、能力向上、意識の改善と自信を身につけることを目的としています。(本研修ではタイ軍の協力を得て、現場で直面する様々な状況を体験できるシュミレーションを実施しています。)
主な内容
人道支援を取り巻く安全環境の理解、不安定な状況下での外出と業務の準備、無線機器の使用方法と通話の仕方、地図の読み方とGPSの使い方、統制のきかない群集への対処、武器と地雷に関する知識、人質になった際に生き残るための技術、女性に対する特別な安全上の問題、ストレス管理など。

 

UNDSSのオンライン研修

受講可能サイトは「オンライン研修」ページを参照.

Basic Security in the Field / Advanced Security in the Field(フィールド安全対策基礎研修/フィールド安全対策上級研修)

国連の安全保安局(UN Department of Safety and Security)によって作成された、国連の安全管理システム (UN Security Management System)の対象となる国連職員、家族および関係者向けのオンライン研修。この研修を通して、国連の安全管理システム、赴任や移動中・生活や職場における危険の認識と安全確保、健康やストレス管理、危険な状況下における咄嗟の判断、実際の危機・脅威・負傷における対応、実際に被害にあった際の心理的影響と相談先に関する情報などが学べます。全ての国連職員に履修義務がある基礎編と、現場に派遣される職員用の上級編が用意されています。